オリンパスによる損失隠し問題の內部調査を行っていた第三者委員會が、調査結果をまとめた報告書を発表しました。報告書では「経営の中心部分が腐っていた」と、當時の経営陣を痛烈に批判しています。
６日午後、會見に臨むオリンパスの第三者委員會の委員たち。発表された內部調査報告書は、２００ページ以上にも及びました。
「トップ主導による長年の不正経理の発覚。これによりオリンパスの信用は失墜しました」（第三者委員會・甲斐中辰夫委員長）
報告書ではまず、オリンパスがバブル期の財テクの失敗による損失を隠すため、１９９８年頃から海外のファンドに損失を付け替える「飛ばし」の手口で不正な會計処理を始めたこと。また、隠した損失の工作に使った額はおよそ１３００億円にのぼることを明らかにしました。
そして、一連の損失隠しは當時の財務擔當者だった山田秀雄・前監(jiān)査役や森久志・前副社長の主導で始まったと指摘。さらに、當時社長を務めていた岸本正壽・元會長と菊川剛・前會長らについても、「報告を受けた上で、不正な會計処理を了承していた」と認定しました。
その上で・・・。
「経営中心部分が腐っており、その周辺部分も汚染され、悪い意味でのサラリーマン根性の集大成ともいうべき狀態(tài)であった」
問題の背景には、オリンパスの「ワンマン體制」と「風通しの悪さ」があり、それは、「問題を指摘して社長を解任されたウッドフォード氏の処遇をみても明らだ」として、元社長らの経営姿勢を強く批判しました。
一方、損失隠しを見抜けなかった監(jiān)査法人の責任については、「飛ばしの全貌を発見することは困難だった」としながらも、「十分機能を果たさなかった」と総括しました。
「もっと深みのある監(jiān)査をすれば、もう少し早く発見することが できたのでは。発見できなくてもしかたがないと言い切ってしまったら、何のために監(jiān)査法人があるのか」（元東京地検特捜部検事 ・高井康行弁護士）
オリンパスは、報告を踏まえて近く過去の決算を訂正し、金融庁に提出する予定です。
一方、東京地検特捜部などは、すでに森・前副社長から任意での事情聴取を始めていて、年內にも強制捜査に乗り出し、舊経営陣らの刑事責任を追及する見通しです。（06日17:13）
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