天聲人語08年08月06日から

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東京維米爾畫展
    ▼輝く鉱石を思わせる白い袖口から、両手が紙に伸びている。女が視線を落とすペン先からはどんな思いが流れ出ているのだろう。17世紀オランダの畫家、フェルメールの〈手紙を書く婦人と召使い〉だ。
    從猶如散發(fā)耀眼光芒礦石的白色袖口伸出的雙手,撫平著信紙。從女子視線所落在的筆尖上流淌出來的是怎樣的思緒呢?這是17世紀荷蘭畫家,維米爾的作品《寫信的太太與仆人》。
    ▼東京都美術館で「フェルメール展」が始まった。わずか三十數點の真筆から、日本初公開の5點を含む7點が集まった。同時代の畫家の作品も楽しめる(12月14日まで)。
    在東京都美術館《維米爾畫展》開幕了。本次畫展從維米爾僅有的30余件真跡中匯集了7件之多,其中5件是首次在日本展出。同時也可以欣賞到同時代其他作家的作品(展覽截止到12月14日)。
    ▼晩年、といっても40歳を前に描いた〈手紙を――〉は、畫家が最後まで手元に殘していた一枚だ。死後、借金の形(かた)にパン屋に渡り、歐州を転々とした。74年と86年、ダブリン近郊の同じ豪邸から盜まれたことでも知られる。
    《寫信的太太與仆人》是維米爾晚年作品——雖說如此,也是40歲前的作品——被留在身邊直到去世。維米爾死后,以抵消借款的形式送到了面包店,之后又輾轉于歐洲。據說74年及86年,曾兩次在柏林近郊的同一座豪宅中失竊過。
    ▼朽木(くちき)ゆり子氏の『盜まれたフェルメール』(新潮選書)によると、再度の盜難を受けた修復で、婦人の左まぶたに針穴が見つかった。カンバスの一點から放射狀に糸を張り、遠近を正確に描いたとの仮説がここから生まれた。手紙の中身、畫法ともに定説はない。答えを知るはずの召使いは、思わせぶりに外を見やるのみだ。
    據朽木百合子女士的《被盜的維米爾》(新潮選書出版社)中所述,在修復二度被盜的這幅作品時,在太太的左眼皮上發(fā)現了針眼。“從畫布的一點延伸出的放射狀的線條,可以正確描繪遠近焦距”的假說,也是從這幅作品開始的。至于作品中信的內容,以及作品的畫法,還沒有定論。理應該知道答案的仆人,只是故弄玄虛地眺望著外面。
    ▼多くは左から陽(ひ)が差す室內に、畫家は楽器や地図を配して日常を描いた。どの絵も、抑制の利いた畫面に安らぎの光が満ちる。晩年はそこに寓意(ぐうい)を忍ばせもした。靜謐と冗舌。
    在大多是從左側射進陽光的室內,畫家配置了樂器和地圖來描繪日常生活。無論是哪一幅作品,都是在有效把握的畫面中灑滿安逸的光芒。晚年的作品中都隱含著寓意——靜怡與健談。
    ▼米ボストンの美術館から消えたままの〈合奏〉を含め、世界に散ったフェルメールはどれも波瀾(はらん)萬丈だ。希少価値をわが目で確かめようと、一生かけて全作を訪ねるファンも多い。作品の2割がいま、縁あって酷暑の東京にある。「巡禮」を思い立った人には、この上ない始発駅となろう。
    包括從美國波士頓美術館失蹤的《合奏》,散布于世界各地的“維米爾”無論哪一副都引起萬丈波瀾。許多他的崇拜者為了親眼證實其稀有價值,不惜畢生精力尋訪全部作品。如今維米爾作品中的兩成與我們結緣蒞臨酷暑的東京。對于那些已打定主意開始“巡禮”的人們來說,這里就是絕好的始發(fā)站了吧