天聲人語08年07月21日

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    借助食材,安然度夏
    ▼東京南部の等々力(とどろき)渓谷(けいこく)を訪れた。せせらぎを樹木(じゅもく)が覆い、気溫はちまたより5度ほど低い。遊歩(ゆうほ)道を行くと、修験者のための細(xì)い滝(たき)が涼(すず)やかな放物線を描いていた。修行の足らぬ身、これに打たれたら脳天から生き返ると雑念がよぎる。
    最近去了趟東京南部的等々力溪谷。在那里,樹木掩映著潺潺的溪水,溫度要比城里低5度左右。延漫步道而行,為苦修者準(zhǔn)備的涓涓瀑布勾勒出一道清涼的弧線。它不禁令我心生雜念,如果用它來拍打我這未成正果的身體,一定會有醍醐灌頂?shù)母杏X吧。
    ▼各地で梅雨が明け、本物の夏が來た。暑さ対策の手始めに「冷や汁」を試してみた。みそ仕立ての汁をご飯にぶっかける宮崎県の郷土料理だ。なるほど、しばらくは氷のかけらを含んだように、腹がひんやりする。冷たい汁とともに、シャリシャリと口で砕けたキュウリやミョウガも効いたらしい。
    各地都已出梅并進(jìn)入盛夏了。我開始嘗試用“冷汁”來應(yīng)對暑熱。這種將準(zhǔn)備好的醬汁澆在米飯上的吃法,是宮崎県的鄉(xiāng)間菜肴。果然,片刻后腹部就如同含著冰屑一般,涼爽了起來。將黃瓜和茗荷佐以“冷汁”,嘎吱嘎吱地大口咀嚼,似乎也很有效。
    ▼「夏野菜には體の熱を取り除く力があるの」。薬膳(やくぜん)に通じたジュデ?!ぅ螗挨丹螭椤ⅳ饯β劋い郡长趣蛩激こ訾?。旬の食材は、その季節(jié)を健やかに送るための滋養(yǎng)分(じようぶん)を備えるようだ。
    這使我想到了從精通藥膳的ジュデ?!ぅ螗跋壬抢锫爜淼囊痪湓挘骸跋募臼卟司哂邢w熱的功效”。據(jù)說,應(yīng)季食材中都蘊含著能令人健康度過該季的營養(yǎng)成分。
    ▼作家の池波正太郎は、食欲のうせた朝をナスの漬物でしのいだ?!感·证辘吻炎樱à胜梗─私孀樱à椁罚─颏膜堡?、ぷっつりと噛(か)み切るときの醍醐味(だいごみ)は筆にも口にもつくせない」と、隨筆 「東京の夏」にある。
    作家池波正太郎在名為《東京的夏天》的隨筆中寫到:我會借腌茄子來挨過食欲不振的早晨。“噗哧一聲咬開加了芥末子的小茄子時的樂趣,是筆和口都無法營造出來的。”
    ▼みずみずしい野菜の助けを借りて體を內(nèi)から冷ます。冷たい、辛い、酸っぱいなど、舌やのどを驚かすことで、なえた食欲を抱き起こす。 こうした先人の知恵を盜まぬ手はない。冷房の中、そうめんを流し込むばかりでは猛暑に負(fù)けてしまう。
    借助水靈靈的蔬菜的幫助,令身體從內(nèi)降溫。依靠涼爽、辛辣、酸等味道驚醒舌與喉,從而“抱起”枯萎的食欲。我們無法不借用先人的這些智慧,但如果只是在空調(diào)房間吞冷面的話,可是在酷暑面前甘拜下風(fēng)的表現(xiàn)。
    ▼食通で知られた俳人、草間時彥に〈滝壺や 冷やしトマトの一つ逃げ〉がある。巖陰の網(wǎng)袋からこぼれ出たのか。清流に消え去る赤い実を思うだけで、なにがしかの涼が脳裏をすり抜ける。炎天下で蓄えた野菜の冷卻力、侮(あなど)りがたい。
    很多人都知道演員草間時彥對食物很有講究,他的觀點是:“一個涼涼的西紅柿,逃入了瀑布中”。那是指從巖石背陰處的網(wǎng)袋中流出來的西紅柿嗎?這話只會令人想到那紅色的果實消失在了清流之中,頭腦中擠進(jìn)了某種涼意。很難有人能小視在嚴(yán)嚴(yán)烈日下孕育出的蔬菜的冷卻力量。
    解說:
    1.しゃり‐しゃり[副](スル)固くて薄いものが觸れ合って立てる音を表す語。また、固くて薄いものをかみくだいたり、連続的に切ったりする際の感觸を表す語。「―(と)して歯ざわりのいい漬物」
    2.池波 正太郎(いけなみ しょうたろう、1923年(大正12年)1月25日 - 1990年(平成2年)5月3日)は戦後を代表する時代小説·歴史小説作家。美食家·映畫評論家としてもであった。